I-OTA 運営企業

有限会社大野精機

I-OTAへの想い

地域プロジェクトと本業の兼ね合いは難しい部分もありますが、その中で得られるものは大きいと実感しています。私は2012年から2018年までの6年間、下町ボブスレープロジェクトに携わらせていただきました。今はささやかではありますが、IT面での後方支援を続けています。ボランティア活動である下町ボブスレーも、私の本業である大野精機があってこそ成り立つものですが、活動が熱を帯びるにつれて、バランスを失う瞬間がなかったとは言えません。2018年のピョンチャン五輪が終わり、次の体制に移行する段階で本業に集中し、自分を取り戻すために一区切りをつけさせていただきました。

本業へのバランスを取り戻しながら2年が過ぎる中、下町ボブスレーで共に活動していた國廣氏と西村氏から、I-OTAに参加しないかと誘ってもらいました。下町ボブスレーという課外活動を通じて、本業では得られない経験や学びを多く受け、その挑戦が今の仕事や人生にも大いに役立っています。会社の中にいるだけでは経験できないことを学び、それを自社や自分に活かせるようになったのです。下町ボブスレーは大田区を代表するプロジェクトとして、みんなで作り上げたプロダクトを五輪の舞台にまで届けることを目指して活動していました。

I-OTAは下町ボブスレーで再発見した企業連携の重要性を高め、顧客に価値を提供するビジネス活動に寄ったプロジェクトです。しかし地域活動としての側面も強く、目に見えない活動やすぐには利益に結びつかない活動も多くあります。そのためライフワークとしての意味合いが強くなっていますが、常に本業とのバランスを考えながら取り組んでいます。今目の前にある利益だけでなく、将来につながる利益を生む活動をするという点では、両者には共通する部分があると感じています。

私は現在I-OTAの広報を担当しています。私の役割としてはI-OTAと外部との架け橋となることを意識して活動しています。「I-OTAとは何か」を伝えるのは簡単ではありませんが、さまざまなツールを通じて少しでもその価値が伝わればと思っています。

有限会社大野精機

住  所

〒143-0015 東京都大田区大森西7-5-35

T E L

03-3761-5092

F A X

03-3768-4820

設  立

昭和33年9月

事業内容

業務用食缶締め機「クリンパー」製造・修理、旋盤内径加工用オーダーメイドホルダー「ゴリラホルダー」製造販売、六角生爪「カメチャック」製造販売、内部給油噴射装置「クールミスター」製造販売、NC旋盤加工、マシニング加工、ワイヤーカットなど部品製造。

事例紹介

旋盤加工用の治工具の開発や製造、販売をしています。ゴリラホルダーは旋盤内径工具用のオーダメイドホルダーを製作するサービスです。標準品から特殊な大型品まで承っております。ゴリラホルダーの派生商品ラインナップも増えており、お客様のお困り事にきめ細かく対応致します。

カメチャックはNC旋盤、汎用旋盤、マシニング加工で使える六角生爪です。親爪と子爪にわかれており、子爪だけを交換することで使用できます。クールミスターはゴリラホルダーに取り付けてスローアウェイドリルなどで内部給油しオイルミストを直接加工部に噴射できる装置です。

ごあいさつ

私の祖父は栃木で生まれ小学校を卒業後、東京で丁稚奉公として金属加工の修行を積みました。そして戦後に帰郷し、自身の技術と営業力を活かして今の地で創業を果たしました。私の父が生まれた年でもあり、父は祖父と共に日本経済の荒波を乗り越えながら共に歩んできました。

私たちが日々向き合っている金属加工の仕事は、時代の変化に伴い常に変わり続けています。かつて私たちが削った金属部品が使われる先も、時代と共に変化してきました。それでもやってみようという意欲と工夫を忘れず、毎日誠実に仕事に取り組んでいます。

依頼された図面(譜面)を、作曲者の意図通りに再現することが製作(演奏)であると考えています。祖父の時代から続くこの役割関係は今やさらに高度化しています。

一方で現在は私たちの技術を活かして、"曲"を書き、発信し、売り、届けるという新しい仕事も増えてきました。それでもどんな仕事も祖父から続く金属加工の仕事と向き合うことに変わりはありません。私たちは常にお客様に求められている最適な答えを見つけ、誠意を持って努力し役立てるよう努めてまいります。

有限会社大野精機
取締役
大野和明